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No. 50 記念対談(安田 × 古賀専務)《前編》


2019年10月から貝殻の問屋さん公式ショップで毎月連載中のコラム「貝のおはなし」が50回を迎えました。それを記念して著者の安田さんと古賀専務の対談を実施。安田さんってどんな人?どうしてコラムを書くようになったの?貝を好きになったきっかけなどを聞きました。 
おすすめコラムTOP5など対談後編はこちら


古賀――約5年間、一度も休載することなく続けてこられましたね。
安田――毎月締め切りに追われていましたが何とか書き上げてきました。最近では貝殻の問屋さん公式X(Twitter)でのコラム引用も盛り上がっていて嬉しい。ヒメゴゼンソデの名前大喜利も面白かったですね。


貝殻の問屋さん公式Xを見る

出会いは東京での貝類学会

古賀――安田さんと知り合ったのは2018年夏の貝類学会でしたね。会場は東京海洋大学でポスター発表をしていたのが安田さんだった。
安田――当時は下関にある水産大学校の大学院1年生でした。同じく山口県から参加しているということで話しかけてくださいましたね。その後、研究室の友人を連れて何度か貝殻の問屋さんに遊びに行ったのも楽しかった。友人も見事に貝沼にハマりました(笑)
古賀――コラムを書き始めたのは2019年10月、大学院2年生の時でしたね。
安田――古賀さんからコラムの依頼があったとき、実は断ろうと思っていました。お断わりメールの下書きもしていたのですが、研究室の先生にせっかくの機会だからやってみろと背中を押されたんですよ。連載当初は修士論文執筆の山場に突入し始めた頃で、息抜きにコレクションを眺めては貝への想いを綴っていたことをよく覚えています。
古賀――貝の生態などを多くの人に知ってもらいたいと思ったのが依頼のきっかけでした。学生さんのうちは多少時間に余裕があるだろうから書いてもらえると思って依頼したら連載が始まって約半年後に水産大学校卒業と聞いて焦りました (笑) 。社会人になってからも続けてくれてありがたい。
ナンヨウダカラの朱色を「燃える夕陽を閉じ込めたよう」といった感じで貝愛溢れる“安田ワールド”の表現が良いですよね。

 
No.29 ナンヨウダカラ(南洋宝)を読む

博物館で見たアオイガイに心をつかまれた幼少期

古賀――貝類学会で感じたのは貝好きな人は幼少期に貝に触れた経験があるということ。貝を好きになったきっかけは何ですか?
安田――私は秋田県出身なのですが、県立博物館で出会ったアオイガイがきっかけでした。博物館の先生に秋田の海でも拾えるんだよと教えてもらい砂浜に通い始めたのですが、殻を拾ったのは5年目でした。その過程で気がつくと貝の沼にどっぷりとハマっていたという感じですね。
アオイガイは温暖な海域にしか分布していませんが、海中を漂いながら生活しているので一部の個体が海流によって日本海沿岸にやってきます。

No. 1 アオイガイ(葵貝)を読む

スイジガイの造形美は鹿の角にも通ずる

古賀――特に好きな貝は何でしょうか?
安田――スイジガイです。コラムも2回書くほど好きで。小学校2年生の時に祖父に買ってもらった図鑑に載っていて形に衝撃を受けました。鋭い棘、褐色の霜降り模様、オレンジ混じりのピンク色の殻口、あらゆる角度から鑑賞できる完璧な造形美ですよね。私の中では神格化されるほどです。
生体を見たいと駄々をこねて小学校4年生の時に沖縄に連れて行ってもらったのですが、残念ながら自分では捕まえられませんでした。でも近くにいたカップルが捕まえていたので大興奮で見せてもらいましたね(笑)
 
No. 3  スイジガイ(水字貝)を読む
No. 46 スイジガイ(水字貝)を読む

私は狩猟者でもあるのですが、鹿の角とスイジガイの「自然の造形美」には何か通ずるものがあると思っています。むしろ鹿の角がスイジガイに寄せているのではないかと。
古賀――別方向の興味かと思ったら貝と鹿が繋がっているとは思いませんでした。
安田――鹿が好きになったのも小学校低学年の時に北海道に連れて行ってもらったのがきっかけです。やはり幼少期の経験が今につながっていますね。
古賀――幼少期の感動は一生もの。これからも貝少年、貝少女が多く育ってほしいですね。

貝殻の問屋さんは気軽に貝殻に触れられる特別な場所

安田――ぜひたくさんの人に貝殻の問屋さんの実店舗に来て貝殻を直接手に取って見て触れてほしい。こんなに重いんだ、こんなに艶々しているんだと感じながら。何百種類も貝殻があって気軽に触れるところなんて他にないですよ。博物館だったらガラスの向こう側で眺めているだけですもんね。

古賀――昨年の8月に土曜日特別オープンの夏祭りを初開催しましたが、店内がぎゅうぎゅうになるほどお客さんが来てくださいました。遠くは千葉や兵庫からも小さな“貝殻博士”が。目をきらきらさせていて嬉しかったですね。

 
(貝殻すくいやシェルビーズのアクセサリー作り体験なども実施しました)

安田――貝殻1個百円台から売られていますよね。お小遣い価格で買えるのは貝殻の問屋さんならでは。棚に美しい貝殻の数々が所狭しと並べられているので、ついつい買う予定のなかった貝までカゴに入れてしまいます。いろんな種類を買ってわくわくと夢を膨らませられるのは楽しいですよね。
古賀――仲介業者なしの直輸入、コンテナ輸送での大口仕入だからこそ可能な適正価格で販売しています。気兼ねなく触れることで貝殻が身近なものになってほしいですね。

 
後編ではこれまでのおすすめコラムや学生時代の研究内容などについて語っていただきます。お楽しみに。


■Profile
安田 風眞(やすだ ふうま)
1995年秋田県生まれ
水産大学校(下関市)大学院2年生だった2019年10月から「貝のおはなし」の執筆を始める。
「貝のおはなし」コラム一覧はこちら

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