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第26回 ミヤコボラ(都法螺)のおはなし

26回目は、オキニシ科のミヤコボラ(都法螺)です!

ミヤコボラは房総半島・山口県以南、熱帯西太平洋に分布しています。殻は比較的薄く重厚感こそないものの、クリーニングすると意外にも美しい色彩が浮かび上がり、控えめでありながらもしっかりと発達した肩の棘が描く造形美と相まって十分に鑑賞に耐えうる魅力があります。

本種は比較的安価でありながら味が良いため、古くから食卓で愛されてきました。このような水産種は往々にして地域ごとに様々な呼称があり、本種もその例外ではありません。この標本を僕にくれた後輩の地域では「ドロガイ、ドロサザエ 」という名が与えられているそうです。岩礁帯での刺し網や潜り漁で漁獲されるサザエに対し、砂泥底での底引網で漁獲されるサザエに似た貝ということからこの名が付けられたようです。都の名を冠する雅な和名とはかけ離れたニックネームには、本種への若干の不憫さを感じつつも、飾り気のない親しみやすさが垣間見えるような気がします。

最近、久しぶりに貝の夢を見るようになりました。かつて故郷の海岸で慣れ親しんだ、いわゆる普通種を拾うストーリーばかりなのですが、たまに珍しい貝と出会うことがあります。そんな朝は心なしかいつもより足取りが軽くなり、やっぱり僕は貝が好きなのだなと実感します。自らの睡夢に諭されるとは情けない限りです。

今年もあっという間に年末がやってきました。来年も皆様にとって素晴らしい一年となりますよう祈念申し上げます。今年も一年間、ありがとうございました!2022年もよろしくお願いします。

2021.12.27

安田 風眞

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